お知らせ

2024年 12月28日 (土)
茨城 栃木

「JAつくば市谷田部産直部会」公開確認会を開催しました

監査品目:エコ・白菜 
~ベテラン・若手が集まる谷田部のなっぱや~

パルシステム茨城 栃木は12月5日(木)、つくば市谷田部農業協同組合本店にて(茨城県つくば市、代表理事組合長 中島 俊光)「エコ・白菜」を対象品目に生産者と組合員による農産物生産の二者間認証を目的とする「公開確認会」を開催しました。

JAつくば市谷田部産直部会の生産者をはじめ、一般参加として組合員やパルシステム群馬・日本生協連職員、さらには近郊産地生産者の皆様にもご参会いただき、総勢122名が集まりました。
当生協の青木理事長をはじめ、JAつくば市谷田部の組合長、さらには来賓の方からも心温まるご挨拶をいただきました。


パルシステム茨城 栃木 青木恭代理事長あいさつ
来賓あいさつ 元茨城県議会議員 星田氏
JAつくば市谷田部 中島組合長 あいさつ

産直部会は、環境配慮と農薬削減を実践し、品質管理や鮮度維持に努めています。

2部に分かれた産地プレゼンテーションをおこないました。

第1部は産直部会の小川保副部会長から「JAつくば市谷田部産直部会の概要」と題して、1984年に産直部会が発足してから現在に至るまでと、現在の部会員は56名、産直部会のこだわりは「環境と安全性に配慮し持続可能な農業を実践」し、収穫したその先まで責任を持つことだそうです。土づくりは、緑肥をすき込み、堆肥を散布し土壌診断をして確認する。農薬削減の取り組みは、太陽熱処理、防虫ネット、フェロモントラップ、除草を行い薬剤に頼りません。品質・生産出荷管理等については、産直部会のメンバーでそれぞれの圃場を確認し合い、定期的な定例会及び打合せ、出荷前の目揃え会をおこないパルスステムに流通する作物の品質を一定に保ちます。集荷場である営農センターの冷蔵庫で鮮度維持し、より良い状態の作物を集荷します。等、詳しく説明があり、最後に、「有機稲作部会」、「青年部若葉会」、「産直部会きのこ」の3つの部会の紹介と、食と緑の交流事業推進協議会で行われている「田んぼの学校」「畑の学校」「きのこの学校」の組合員交流の報告がありました。

 第2部は産直部会 白菜生産者の飯泉一茂さんから「エコ・白菜生産」と題して、土づくりから、堆肥散布、苗づくり、定植、防除(消毒)、中耕培土、収穫までの流れを、動画を織り交ぜながら丁寧に説明をしていただきました。動画を見せることで、より理解を深めることができました。

堆肥は近隣の畜産農家から牛ふん堆肥を仕入れています。苗づくりは、専用の機械を使って苗床を作り、芽が出るまでは土が乾かないよう日陰で育苗します。定植は半自動の移動機で1分間に40~50苗を植えることができます。中耕培土はミニ耕運機を使い畝間の除草と土を柔らかくするためにおこないます。

 収穫は白菜の葉が巻いているかどうか、一つひとつ手の感触で確かめながら収穫します。

昼食のお弁当はJAつくば市谷田部オリジナル「やったべんとう」

 今回の公開確認会は、産直部会の想いがたっぷりと詰まったオリジナル特製弁当「やったべんとう」をご用意し、お楽しみいただきました。このお弁当は、産直部会の新鮮な食材をふんだんに使用し、一品一品に手間と工夫を凝らして仕上げた自慢のお弁当です。参加者の皆さまからは「見た目も味も素晴らしい」「産直部会の魅力を存分に感じられた」といった嬉しいお声を多数いただき、大変好評を博しました。

産直部会7名の生産者が「エコ・白菜」を栽培。収穫から袋詰めまでを圃場で完結。

後半は、関口部会長が管理する白菜の圃場と、集荷場でもある営農センターを視察しました。広大な白菜畑が一面に広がり、生産者たちが一つ一つ丁寧に白菜を収穫している様子を確認しました。

営農センターでは、まず毎年8月に産直部会で使用する全てのコンテナを洗浄するための「コンテナ洗浄機」について説明を受けました。その後、産直部会が事務所として使用している営農センターの一室に移動し、発注表や納品数、生産者カードの確認方法などについての説明が行われました。最後に、納品される白菜を保管するための相模センター用および岩槻センター用冷蔵庫について説明がありました。

今回の視察を通じて収穫から営農センターへの納品までの流れを具体的に把握することができました。

ベテランと若手が集うJAつくば市谷田部の今後にさらに期待!

監査所見の発表では、生産者消費者協議会生産者幹事 金谷雅幸氏(千葉県:「サンドファーム旭」代表取締役社長)は、「指摘するところがほとんどないと言っていいほど、栽培管理、帳票管理がされている。」と称えました。組合員監査人は「谷田部農協」の農業を通して社会発展に貢献する実践活動が50年続き、農業後継者が育っていることは日本農業の高齢化が課題となっている中で高く評価したい。」と述べ、パルシステム連合会産直事業本部第1産直部長の那須豊氏は「事務局がF-NETに使用農薬を入力することになっていますが間違えのない運用をお願いします。」とまとめを述べました。JAつくば市谷田部産直部会の関口部会長からは「監査所見については、JAつくば市谷田部産直部会の品質管理向上に向けて頑張っていきたいと思います。また白菜だけではなく他の品目へも水平展開していきたいと考えております。」と締めくくられました。

産直部会「エコ・白菜」公開確認会所見のまとめ

1、産地理念・事業内容について

  • 生産者と農協職員が協議して経営理念を作成し、その具現化に努めている姿勢に感動した。また詳細かつ膨大な規約をデジタル化して閲覧。「谷田部農協」の組織を支える若手後継者育成にも活用されている。
  • 産直部会の組織構図は明確に決められており、役員がいて、部員がいて、さらに組織の中から品目ごとの責任者をおくことで、生産状況から収穫、出荷まで不明瞭な点がないよう、ダブルチェックを行い、消費者のもとに安定供給できる道筋がはっきりとしている。

3、産地の栽培基準について

  • 茨城県の特別栽培に合わせ、慣行栽培基準の1/2にしている。この茨城県特別栽培の基準は変わることはほとんどなく、同じ基準が続いている。加えて、パルシステムのエコ・チャレンジは除草剤・土壌くん蒸剤は使用しない。F-NETの栽培計画書にも明記をしている。。
  • <自主点検チェックシート>に栽培管理、農薬管理、作業場管理、出荷管理など分かりやすく箇条書きにまとめてあり良いと思う。

4、栽培の実践について

  • 農地管理表で圃場名、住所、面積、作物名(前作名も)が明記され、管理されていて、圃場ごとの栽培日誌で、作業履歴、農薬使用日・使用量等が詳細に記録されていて、栽培記録は適切に行われていることを確認した。
  • 産直部会の白菜生産者が数人で圃場の巡回をして、収穫・出荷の予定数量の確認をしている。品目ごとに栽培責任者がいて、産直部会で定例会を行い情報共有ができている。

5、表示・出荷

  • エコ・白菜の出荷方法は、圃場で畝ごとに白菜の株を切り出す人が重さを確認し、出荷セットのカゴに秤、袋、生産者カードが一通りセットされていて切り出す人が袋詰めまでして後ろの方が受け取りコンテナに入れていく。白菜は圃場で集荷までできてしまうことが分かりました。
  • 出荷場はきれいに整理整頓されていました。野菜品目ごとの注文書、青果物荷受書がわかりやすく掲示されていました。次に出荷する人がチェックしていく体制になっていました。

6、その他

  • パルの会や交流会、組合員を対象とした収穫祭、会議など、パルシステムとの交流を頻繁に行なっています。食と緑の交流事業には多くの子どもたちが参加し,生産者の指導のもと圃場での栽培から収穫、周辺環境の植生や生き物の観察、自宅でのバケツな稲やミニトマトなどの栽培など、素晴らしい体験的学習の機会を提供しています。

 

 

プレゼンの様子(白菜生産者 飯泉氏)
白菜圃場確認の様子
JAつくば市谷田部の野菜をふんだんに使った特製弁当「やったべんとう」

「公開確認会」は、農畜産物の栽培方法や安全性への取り組みを組合員が直接確認するパルシステム独自の取り組み。食に関わる安全性や生産者の努力を、組合員自身が確かめます。生産者と組合員がより深く理解し合い、課題を共有し改善につなげる、発展的な交流のシステムです。「公開確認会」に監査人として参加を希望する組合員は、事前にパルシステムが主催する「公開確認会学習会」を修了する必要があります。




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