お知らせ

2018年 12月7日 (金)
茨城 栃木

講演会「認知症」は怖くない が開催されました

~初期診断の重要性・早期診断の効果~


 11月18日(日)水戸市福祉ボランティア会館ミオス(茨城県水戸市)にて開催され、男女問わず幅広い世代より100名のみなさまにご参加いただきました。(主催/NPO法人ともに歩む認知症の会・茨城、協賛/パルシステム茨城 栃木 福祉・平和委員会)

 基調講演では、筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水・取手の理事長の朝田隆先生より「認知症の早期診断の重要性」をテーマにご講演いただきました。生活習慣病への対策や糖尿病・高血圧、高脂血症の改善、定期的な運動習慣や地域社会との関わりなど知的活動によって脳を使うことの重要性などが挙げられました。
 生活習慣病予防の食生活が脳を育む食生活にも繋がり、適度な運動と快眠に心懸け、社会との交流を大切に、認知症予防を人生の目的にしないようにとのお話をいただきました。

 認知症として診断された経験のある方からのご講演では、認知症との診断をされたことを隠しても前には進めないことから、どうやって生きていくかを考えたと語られました。実際に普段のくらしで使用する洋服や食器類を整理し、最低限の品々でシンプルな暮らしに変えたことなどを教えていただきました。認知症と診断されたことで多くの方々と知り合うことができ、家族のサポートで現在は前向きに楽しく生活されている様子が語られました。

 ご両親の介護を経験された方のお話では、ご両親の状況や診断内容から、どのように介護をしているのか具体的な事例を交えながらお話いただきました。また、介護をとおして様々な方々との交流が生まれ、その必要性を強く実感したこと、介護経験を生かしたいとのおもいから、「NPO法人ともに歩む認知症の会・茨城」の活動に取り組まれていることをお聞きしました。「NPO法人ともに歩む認知症の会・茨城」では、認知症理解の普及活動に取り組んでいます。

 水戸市高齢福祉課地域支援センターの所長土屋氏からは、地域包括ケアシステムについてお話をいただきました。認知症と診断されたご本人や介護をする家族の方々、くらしのなかでの困りごとなどがあった場合の相談などについて教えていただきました。

 今後もパルシステム茨城 栃木では、誰もが安心して暮らせる社会づくりにむけた取り組みを推進していきます。

参加者の声

・認知症や介護に対する不安を解消することができた。
・今後、より多くの方々に認知症について正しく知って欲しい。
・自分自身のために、家族のために、考えるべきポイントを絞ることができた。
・ご近所にも認知症と診断された方がいます。他人事ではなく、見守りながら、ご本人の尊厳を損なわないようお付き合いしたい。
・周囲に認知症と診断された方がいるため、なにかできることはないかと参加した。対応する際に大切なことが分かった。支えてくれる方がたくさんいると分かって安心できた。
・毎日のくらしを大切に認知症予防を意識しながら、これからの人生も目的を持って生きていきたい。

参加者の声 朝田先生の基調講演

・タイトル通り、“怖くない”結果を得ることができた。
・生活習慣病への対策が認知症の予防に繋がることがよく分かった。
・認知症の症状は、ひとり一人違うことが分かった。身近な存在として、寄り添って接したい。
・理論的でとても参考になった。書籍も参考にしたい。明るい未来への希望が持てた。
・誰もがなりうる可能性があること、早い段階で気付くことにより進行を遅らせることができ生活を考えることができることを多くの人に知ってほしい。

参加者の声 ご本人の講演

・決して諦めない、前向きな生き方に共感した。
・笑いを交えながらの前向きなお話だった。素敵な生き方だと感じた。
・「否定・指摘が怖い」「できたことを褒めて欲しい。本人は悩んでいる」との言葉が印象に残った。
・母の気持ちが理解できた。「家族の存在は大きい」との言葉に改めて考えるきっかけとなった。
・理路整然としたお話に驚いた。私は夫婦二人暮らしのため一人で介護をしていました。お話にあったように社会性や人と人とのつながりがいかに大事か痛感した。

参加者の声 介護経験者の講演

・今の自分に何ができるか、考え直す機会になった。
・親の介護、自分自身のことが身近に感じられるようになった。
・普段何気なくしていたことが負担になっていたのだと気付いた。寄り添うことの大切さを実感した。
・母と私の主張の違いに悩んでいます。お話を聞いてもう一度考え方を変えてみようと思った。
・共感できるところがたくさんあった。私も両親とのくらしのなかで、人として幸せになれたらいいなぁと思っています。

参加者の声 水戸市高齢福祉課地域支援センター所長の講演

・地域包括ケアのことが分かった。
・介護する側の家族が交流できる場もあることが分かった。
・夫婦二人、今後への備えとしてお話が聞けて良かった。
・困ったことは自分ひとりで抱え込まないことの大切さが分かった。



NPO法人ともに歩む認知症の会・茨城とは
 認知症の本人及びその介護家族等に対して、認知症の人及び家族等の尊厳を守り認知機能の維持に関する事業を行い、認知症の人と家族等の意思が尊重され、出来る限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らし続ける社会を目指し、認知症の人及びその家族等を、単に支えられる側と支える側と隔てるのではなく、認知症の人やその家族等も認知症とともによりよく生きていくことが出来る地域社会の創造に寄与することを目的として活動しています。

※このイベントは、パルシステム共済連「たすけあい活動助成金」の助成を受けて開催しています。
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